みなさまこんにちは。
本日はちょっとニッチかな。。。『狭小邸宅』という小説について書きたいと思います。
この本は不動産業界のリアルというか。。。いろんな部分が表現されている小説です。
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業界では結構有名な本で私も不動産営業の時に買って読みました。
ではまず作者について。
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新庄 耕(しんじょう こう)
1983年、京都市生まれ。神奈川県在住。慶応義塾大学環境情報学部卒。2012年、本作で第36回すばる文学賞受賞。
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【ストーリーについて】
この本は戸建て販売不動産会社に勤める主人公がノルマ、戦力外通告、退職勧告等、上司からの強烈なプレッシャー
を受けながらも辞めずにとりつかれたように家を売っていこうとする、というものです。
【豆知識】
不動産業界では土地を仕入れ、数区画に割り、それぞれその上に建物を建てて販売する会社を
「パワービルダー」と呼びます。
比較的に小さい土地(20坪前後) の上に鉛筆が空に向かって伸びるように戸建てが建つことから、
そういった家は「ペンシルハウス」「狭小住宅」と言われるそう。
買主からすると土地が小さく、建物もシンプルであるため価格は抑えられた「一戸建て」を持つことができ、
さらに、売主は不動産のプロであるため、個人である買主は結構守られます。
仲介業者からすると両手取引になる可能性が高く、かつ業者売主として心配することが少ないため
比較的売りやすい(売りたい)部類の不動産だと思います。※個人の感想です
本作はそのパワービルダーの「販社」が舞台となっています。
この小説のモデルとなったとされる不動産会社があります。ご自身で「狭小邸宅 モデル」といった感じで調べてみてください♪
へぇ、この会社のことなんだ~と思われると思います。
本作中には結構過激なセリフが連呼されます。読んでいて気持ち悪くなる感じ。
でもまぁ、あぁいう会社ならあるだろうなと思います。
あるパワービルダーの仕入部隊の人たちとやり取りしていた時のこと。
電話の後ろから誰かをの怒鳴り声が聞こえていました。話を聞いたら電話口の人の上司とのこと。
「うわぁぁ。部下が後ろで取引先と電話してるのに怒鳴るとか。きもちわるっ」なんて思ったものです。
そもそも怒鳴らないと部下に成果をあげさせられないようじゃマネージャー失格だろ?なんて思いますけどね。※個人の意見です
どちらかというと悪い部分にスポットが当たっている感じがする小説だと思いますが
読んでいて「へぇ~」や「こうなりたい」、反対に「こうあってはだめだね」
といった様々な「人間像」に出会える作品かもしれません。
是非一度読んでみてください♪ それでは今回はこのへんで。またここでお会いしましょう。
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しょーじまさんとは・・・
庄島家の長男として千葉県で誕生。幼少期に福岡県に引越し、大学入学まで福岡県糸島市育ち。
そこそこ偏差値の高い高校に通いながらも、滑り止めの滑り止め大学しか合格できず、入学。
「一発逆転」狙いで「新卒時からでもお金をもらえるんじゃね?」、という安易な志望動機で就職活動を展開。
無事に野村不動産グループの企業に入社。主に新宿区、品川区、川崎市等の不動産売買仲介を担当。
現在は転職をして不動産会社は離れたものの、やっぱり不動産が好きで「不動産屋したい!」と週末カナホームに参画中。
趣味:クレーンゲーム、読書、不動産見学